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■ 2011/11/6 第18戦 スペイン バレンシア
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ピロ選手が初優勝を達成、ブラドル選手がチャンピオンに輝く






3月から始まった2011シーズンは、スペイン、バレンシアで最終戦を迎えた。前回のマレーシアでMotoGPクラスのM・シモンチェリ選手(ホンダ)が亡くなる事故があり、重たい空気の中でラストラウンドを迎えていた。
タイトル争いは、首位のS・ブラドル選手(Kalexa)が、2位M・マルケス選手(Suter)に23点差をつけている。
初日から悪天候に見舞われ、2日目も雨が降ったり止んだりというきまぐれな天気に悩まされた。
Moto2クラスの予選が始まったときは、路面はほぼドライだったが、いつ雨が降り出してもおかしくない状況だった。
ライダーたちは、予選開始早々にタイムアタックを開始。故シモンチェリ選手と同じグレシーニレーシングのイタリア人、M・ピロ選手(Moriwaki)がすぐに好タイムをマーク。初のポールポジションを獲得する。
「天気が難しかったので、最初からプッシュした。シモンチェリ選手がパワーをくれたんだと思う。このポールポジションをシモンチェリ選手に捧げたいです」とピロ選手。
2番手に高橋裕紀選手(Moriwaki)が続き、グレシーニレーシングが1、2位を独占した。「僕らのチームが1、2位と聞いて驚いた。きっとシモンチェリ選手が後押ししてくれたんだと思う」と高橋選手。2人とも、故シモンチェリ選手を追悼するゼッケン58や、特別なデザインをマシンにほどこしている。
続いて、M・カリオ選手(Suter)が、初のフロントロー3番手をゲット、ブラドル選手(Kalex)が4位2列目と続く。
そして、マルケス選手はマレーシア戦の転倒の影響で視力に問題があるため、今回も欠場を余儀なくされた。予選が始まったときに欠場が公式に発表され、このときブラドル選手の初タイトル獲得が決まった。ドイツ人として、18年ぶりの世界チャンピオンとなった。
「こんな形でタイトルが決まるなんで変な感じだね。でも、僕はOKだよ。久々のドイツ人の世界チャンピオンになれてすごくうれしいよ。マルケス選手のケガについては残念に思う。彼は最高のルーキーシーズンだったね。彼の方が多く勝ったけど、僕は安定して好成績を残せた。明日のレースは、優勝だけを考えてレースを楽しむよ」と新チャンピオン、ブラドル選手は語った。
 
決勝当日も、雨が降ったり止んだりの難しいコンディションとなった。Moto2クラスの決勝が始まる時は、路面はほぼドライとなっていた。
決勝レースは、高橋選手のホールショットで始まる。後ろからD・アーゲター選手(Suter)、X・シメオン選手(Tech3)、M・カリオ選手(Suter)などが続く。
序盤から雨がぱらつく厳しいコンディションの中、高橋選手がレースをリード。チームメイトのピロ選手、カリオ選手、Y・フェルナンデス選手(FTR)などが続くが、序盤から波乱が続く。
5周目にブラドル選手が転倒リタイア、そして、6周目にはトップの高橋選手がハイサイドを起こして転倒してしまう。
この後、ピロ選手がトップに浮上。後続を離し始め、10周目には約2秒のリードを奪う。2位集団はカリオ選手、フェルナンデス選手、アーゲター選手、シメオン選手の4台が形成する。
後半入ると、トップは依然としてピロ選手。約2秒後方でフェルナンデス選手とカリオ選手が2位争い、さらに約3秒後方でアーゲター選手とシメオン選手が4位争いを演じていく。
 
小粒の雨が落ちる中、レースは進んでいく。ピロ選手はトップをキープ。フェルナンデス選手がカリオ選手を抑えて2位を守っていくが、残り4周でカリオ選手が2位に上がる。フェルナンデス選手は3位に下がった直後に、コースアウトして後退してしまう。
これで、トップはピロ選手、2位カリオ選手となり、シメオン選手を離したアーゲター選手が3位となる。
このままピロ選手が初優勝を達成。不幸を乗り越えたグレシーニレーシングにとって特別な1勝となった。
「特別なレースだった。路面がところどころ濡れていたり、乾いていたりして難しかった。シモンチェリ選手が一緒に走っていると思って、がんばって走ったんだ」とピロ選手は涙ながらに語った。
2位争いは、終盤カリオ選手とアーゲター選手が接近戦を繰り広げるが、カリオ選手が2位でチェッカー。Moto2クラス初の表彰台を獲得した。
「今年はずっと大変だった。シーズン終盤にきて少しずつよくなってきていた。2位なんて、僕らにとっては優勝みたいなもんだよ」とカリオ選手。
続いて3位にアーゲター選手が入った。「最高の気分だね。最終戦で初めて表彰台に上がれるなんて、本当にうれしいよ。来年も同じチームで走るからまたがんばるよ」とコメントした。
また、転倒した高橋選手は、病院に運ばれたが大事には至らなかった。
2011年シーズンの戦いは終わり、チャンピオンはブラドル選手、ランキング2位にマルケス選手。マルケス選手はMoto2クラスのルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した。そして、今回A・デ・アンジェリス選手を抑えて11位に入ったA・イアンノネ選手(Suter)がランキング3位となった。


ヴィニャーレス選手が2連勝。テロール選手が初タイトルを決める






125クラスのタイトル争いは、首位のN・テロール選手(アプリリア)と、2位J・ザルコ選手(デルビ)の差が20点。このクラスのタイトル争いだけが、最終戦の決勝までもつれた。
125クラスの予選も悪天候だった。ウェットコンディションで予選が始まり、徐々に路面が乾いていく中でタイムアタックが行われた。
そして、予選終盤にスリックタイヤに履き替えてアタックしたD・ウェブ選手(Mahindra)が、最速タイムを記録。初のポールポジションを獲得した。
「路面は、ウェットでもないしドライでもない、とても難しいコンディションだった。ずっとうまく走れなかった。最後6、7分で、ピットに戻ったとき、僕はスリックタイヤにしてくれとスタッフに頼んだ。彼らは無理だと最初は言ったけど、スリックタイヤに替えてもらった。走り出したらすごくフィーリングがよくて、最後の2周を速く走れたんだ。マヒンドラのマシンで初のポールポジションを取れて、最高だね」とウェブ選手。
2番手にL・ロッシ選手(アプリリア)が入り、ザルコ選手は3番手フロントローを死守している。「ドライでもウェットでもセッティングは大丈夫。優勝を目指してがんばるよ」とザルコ選手。
また、テロール選手は9番手3列目と今季最低のポジションからのスタートとなった。「路面状況が難しかった。9位は悪くない。明日はいいスタートを切って、安定したペースで走りたい」とテロール選手はコメントした。
 
最終戦の125クラスは、世界グランプリにおける2ストロークマシン最後のレースとなった。
決勝レースがスタートすると、ウェブ選手が好スタート。H・ファウベル選手(アプリリア)、J・フォルガー選手(アプリリア)、M・ヴィニャーレス選手(アプリリア)、ザルコ選手などが後ろから続く。
2周目にはファウベル選手がトップに上がるが、後続は僅差で続く。
そして、3周目にザルコ選手が転倒。そのままリタイアし、この時、テロール選手の初タイトルが決定した。
レースはファウベル選手がトップをキープ。約1秒半の差でS・コルテス選手(アプリリア)、フォルガー選手、ヴィニャーレス選手の3台が続く。中盤に向けて、テロール選手、E・バスケス選手(デルビ)、L・サロム選手(アプリリア)が追い付いて2位集団は6台に膨れ上がる。
時折雨がぱらつく難しいコンディションの中、レースは進んでいく。
2位集団から抜け出したヴィニャーレス選手とコルテス選手がトップのファウベル選手に接近。
12周目にコルテス選手はクラッシュするが、ヴィニャーレス選手はファウベル選手とトップ争いを開始。さらに、テロール選手も追い付いて、ヴィニャーレス選手、ファウベル選手、テロール選手のトップ争いとなる。
13周目にテロール選手がトップに浮上。ファウベル選手、ヴィニャーレス選手が僅差で続き、戦いは終盤へと向かう。
そして、19周目、ヴィニャーレス選手が先頭に立ち、少しずつ後続を離していく。2位争いはテロール選手とファウベル選手のチームメイト同士が演じていく。
ヴィニャーレス選手は、そのままトップを守り切ってチェッカー。前回に続いて2連勝、今季4勝目を飾った。16歳のヴィニャーレス選手は、2連勝したライダーの最年少記録を更新した。
「レースをエンジョイできたよ。4勝したなんて、信じられない気持ちです。速いことを証明できてよかった。今日は雨がぱらついたり大変だったけど、速く走れたよ」とヴィニャーレス選手。
 
テロール選手は2位でゴール。2ストローク125クラス最後の世界チャンピオンに輝いた。
「今日は世界で最高にハッピーな人になったよ。ずっと夢見ていたことが叶ったんだ。昨夜もプレッシャーでよく眠れなかった。人生の中で、一番睡眠時間の少なかった年だと思うよ。昨日から天気が難しくて大変だった。転倒しないように慎重に走っていた。ザルコ選手の転倒が見えてから、とてもリラックスして走れたよ。今まで僕を支えてくれた人やチームに感謝しています」とテロール選手は語った。
3位にファウベル選手が入っている。「雨が降ったり止んだり大変だったけど、表彰台で終われてよかった」とファウベル選手。
また、転倒したザルコ選手は「滑りやすい路面だったので、気をつけて走っていたんだけど、滑って転んでしまった。最終戦までタイトル争いできると思ってなかったから、戦えて良かったという気持ちと悔しい気持ちが半々。腹の中にはどうしても悔しさが残るよ。この気持ちを持ち続けて来年またがんばるよ」とザルコ選手。
一方、ポールシッターのウェブ選手は転倒リタイアに終わった。
この結果、テロール選手がチャンピオン、2位ザルコ選手、3位ヴィニャーレス選手という順位でシーズンを終えた。


順位 選手名 チーム メーカー タイム  
1位 M.Pirro Gresini Racing Moto2 Moriwaki '46.22.205 DUNLOP user
2位 M.Kallio Marc VDS Racing Team Suter '46.28.355 DUNLOP user
3位 D.Aegerter Technomag-CIP Suter '46.28.568 DUNLOP user
リタイア 高橋裕紀 Gresini Racing Moto2 Moriwaki '8.36.552 DUNLOP user
順位 選手名 チーム メーカー タイム  
1位 M.Vinales Blusens By Paris Hilton Racing Aprilia '41.44.138 DUNLOP user
2位 N.Terol Bankia Aspar Team 125cc Aprilia '41.47.354 DUNLOP user
3位 H.Faubel Bankia Adpar Team 125cc Aprilia '41.51.598 DUNLOP user

第18戦終了時点

順位 選手名 チーム メーカー ポイント  
1位 S.Bradl Viessmann Kiefer Racing Kalex 274 DUNLOP user
2位 M.Marquez Team CatalunyaCaixa Repsol Suter 251 DUNLOP user
3位 A.Iannone Speed Master Suter 177 DUNLOP user
順位 選手名 チーム メーカー ポイント  
1位 N.Terol Bancaja Aspar Team 125cc Aprilia 302 DUNLOP user
2位 J.Zarco Avant-AirAsia-Ajo Derbi 262 DUNLOP user
3位 M.Vinales Blusens By Paris Hilton Racing Aprilia 248 DUNLOP user