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■ 2017/7/30 2016-2017 FIM世界耐久選手権シリーズ最終戦
“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第40回記念大会
天気 気温 観客
曇り 29.2度 74,000人















No.94 GMT94 YAMAHAが世界耐久チャンピオンを獲得。Team KAGAYAMAはトラブルで17位に終わる

●予選〜トップ10トライアル

Team KAGAYAMA、トップ10トライアルで9位を獲得

今年、鈴鹿8時間耐久ロードレースは第40回大会を迎えた。さらに、今年は初めて世界耐久選手権の最終戦として開催されることになり、世界の耐久王をかけた戦いも、鈴鹿で決することになった。
目下、ランキングトップにはダンロップ・ユーザーのNo.1 SUZUKI ENDURANCE RACING TEAMがつけ、1点差のランキング2位もダンロップを使用するNo.94 GMT94 YAMAHAがつける。
No.1 SUZUKI ENDURANCE RACING TEAMはボルドール24時間で優勝したが、その後、ル・マン24時間、オシャスレーベン8時間、スロバキア8時間でNo.94 GMT94 YAMAHAが3連勝して追い上げている。

世界耐久選手権のチームと共に、全日本ライダーを中心としたチームが、8耐にエントリーした。
No.71 Team KAGAYAMA(SUZUKI)は、チーム・オーナーの加賀山就臣選手、浦本修充選手に、Moto2ライダーでマレーシア人のH・シャリン選手を起用した。
さらに、No.090 au &テルル・Kohara RT(HONDA)は全日本のベテラン、秋吉耕佑選手、スーパースポーツ選手権に参戦中の大久保光選手に、Moto2ライダーの長島哲太選手がチームを組む。今年、耐久選手権にフル参戦しているNo.10 EVA RT 初号機WEBIKE TRICKSTAR(KAWASAKI)はE・ニゴン選手、井筒仁康選手、G・ルブラン選手がエントリーした。
全エントラント68チーム中、29チームがダンロップを使用している。

予選当日、午前中に雨が降ったが、予選はドライ・コンディションで行われた。今回は3人のライダーの平均タイムでスターティング・グリッドが決められる。さらに、今年から第1、2、3ライダーという言い方が改められ、Rider Blue(ライダーブルー)、Rider Yellow(ライダーイエロー)、Rider Red(ライダーレッド)という名称となり、それぞれ青、黄色、赤の腕章をつけて走ることになった。

昨年6位入賞を果たしたNo.71 Team KAGAYAMAは、平均タイム2分8秒553を出して7位。翌日、行われる1周のタイムアタックで上位10台のスターティング・グリッドを決めるトップ10トライアルに出場する。
また、No.94 GMT94 YAMAHAは2分9秒950で15位、No.090 au &テルル・Kohara RTは2分11秒070で20位、No.10 EVA RT 初号機WEBIKE TRICKSTARは2分11秒324で21位、No.1 SUZUKI ENDURANCE RACING TEAMは2分11秒513で22位となり、この順位でスターティング・グリッドに並ぶ。

土曜日のトップ10トライアルは、31度の蒸し暑い中で行われた。
No.71 Team KAGAYAMAは、加賀山選手、シャリン選手が参加。初のトップ10トライアルに臨んだシャリン選手は、2分8秒616を出して9番手グリッドをゲット。加賀山選手はアグレッシブに攻めたが途中でマシンがふられてしまい2分8秒968となった。

●トップ10トライアル後のコメント

Team KAGAYAMA トップ10トライアル9位 加賀山就臣選手
「予選用タイヤを練習していない状態で、トップ10トライアルを走った。思ったようには走ることはできなかったので、悔しい結果ではある。でも、大事なのは決勝です。決勝へ向けての準備はマシン、タイヤとも現状のベストの状態にもってこれたと思う。あとは、気候の変化、セーフティ・カーなどにチーム力で対応していきたい。Team KAGAYAMAはそういう対応力は、ファクトリーチームに負けないと思う。チーム・ワークで戦いたい」

H・シャリン選手
「今回は、僕の初めての8耐です。鈴鹿も耐久もすべてが初めてだけど、ダンロップ・タイヤはMoto2クラスで使っているから感覚をつかみやすかった。バイクはすごく速いし、タイヤもすごくいいです。初めて走ったわりにはいいタイムを出せたと思う。トップ10トライアルでは、1コーナーでちょっとミスしたけど、あとはなんとかまとめた感じ。レースでは安定した走りが大事になると思う。明日はスタート・ライダーをつとめるので、とにかくがんばるよ」

浦本修充選手
「今日は、朝のフリー走行で攻めていて転倒してしまってチームに迷惑をかけてしまった。チーム・ワークはばっちりです。明日はチームのために貢献して、いい結果がでるようにがんばります」

●決勝

<レース序盤>

Team KAGAYAMA5位につけて上位をうかがう

曇り空の中、11時半に恒例のル・マン式でスタートが切られる。すると1周目の西コースから雨がぱらぱらと降り始める。
スタート・ライダーを務めるNo.71 Team KAGAYAMAのシャリン選手は好スタートを切り、1周目4位で戻ってくる。
その後、雨が降ったりやんだりという難しいコンディションの中、シャリン選手はNo.104 Honda Dream Racingの山口辰也選手、No.19 MORIWAKI MOTUL RACINGの清成龍一選手に抜かれ7位に後退するが、安定した周回を重ねる。
1時間を経過した午後12時半。雨はほぼ止んでいたが、シケインで転倒があるとセーフティ・カーが入る。ピット・インするチームが多い時間帯だったため、順位に影響をきたす。
すでにシャリン選手から加賀山選手に交代していたNo.71 Team KAGAYAMAは、難しい局面を難なくこなすと5位に順位を上げてポジションをキープしていく。

また、タイトルを争うNo.94 GMT94 YAMAHAは序盤から安定した走りを見せると13位、No.090 au &テルル・Kohara RTは14位、No.10 EVA RT 初号機WEBIKE TRICKSTARは16位につける。
目下首位のNo.1 SUZUKI ENDURANCE RACING TEAMは22位と苦しい序盤となっている。

<レース中盤>

Team KAGAYAMAは電気系のトラブルに見舞われる。

レース中盤、No.71 Team KAGAYAMAはNo.7 YART-YAMAHAに抜かれると6位に後退。3番手でコース・インした浦本選手はNo.7 YART-YAMAHAのM・フリッツ選手を追いかけていく。
No.94 GMT94 YAMAHAは11位、No.090 au &テルル・Kohara RTは12位、No.10 EVA RT 初号機WEBIKE TRICKSTARは13位につける。

4時間を経過した午後3時半、No.71 Team KAGAYAMAは依然として6位をキープしていく。再びシャリン選手に交代。シャリン選手は初の8耐ながら、安定した耐久走りをみせていく。
ところが、午後4時半すぎ、シャリン選手が予定通りにピットに戻るとヘッドライトのトラブルのために、マシンは一旦ガレージに入れられる。トラブルを修復するために7分をついやしてしまい、加賀山選手がコース復帰するも18位へと順位を落としてしまう。

一方、No.94 GMT94 YAMAHAは、耐久のスペシャリストらしい安定した戦いぶりを見せていくと9位に順位アップ。No.090 au &テルル・Kohara RTは12位、No.10 EVA RT 初号機WEBIKE TRICKSTAR13位につける。
21位に追い上げていたNo.1 SUZUKI ENDURANCE RACING TEAMの濱原選手は午後2時前、スプーンカーブで転倒。マシンにダメージがあったが、ピットに戻るとすぐにマシン修復してフィリップ選手が再スタート。その後もNo.1 SUZUKI ENDURANCE RACING TEAMは粘り強く走り続け、19位に挽回していく。

<レース終盤>

GMT94 YAMAHA、耐久チームらしい粘りの走りで追い上げる

残り2時間を切った午後5時40分ころ、8位につけていたNo.94 GMT94 YAMAHAは、黄旗追い越しのペナルティとしてピットでの30秒ストップ&ゴーが課せられる。このペナルティでNo.94 GMT94 YAMAHAは11位となる。
一方、No.71 Team KAGAYAMAは、浦本選手に交代し18位からの追い上げを狙っていく。
No.090 au &テルル・Kohara RTは13位、No.10 EVA RT 初号機WEBIKE TRICKSTARは15位。No.1 SUZUKI ENDURANCE RACING TEAMはポイント圏内の17位にまで順位を上げている。

午後6時になるとあたりは少しずつうす暗くなり、コントロール・ラインでライト・オンのボードが出される。
午後6時半、残りはいよいよ1時間となった。午後6時45分、No.71 Team KAGAYAMAの浦本選手はピット・イン。アンカーを務めるシャリン選手がコースへと向かった。
ところが午後6時52分、逆バンクで転倒があると2度目のセーフティ・カーが入る。夜間走行でのアクシデントで現場に緊張が走るが、午後6時59分に再スタートとなる。
No.94 GMT94 YAMAHAは、残り10分でチェカ選手がピット・イン。給油を済ませるとライダー交代はせず、チェカ選手が再びコースへ戻った。耐久王座を決めるチェッカーを目指していく。
場内が暗くなると、グランドスタンドの観客は赤、緑、青のペンライトをかかげ、ライダーたちを応援していく。
午後7時半、チェッカー・フラッグが振られ、8時間の長い戦いは終わりをづげる。
No.94 GMT94 YAMAHAは11位でゴールし、見事に今年の世界耐久選手権チャンピオンに輝いた。
ダンロップが、ヤマハのマシンで世界耐久選手権のタイトルを獲得するのは今回がはじめてとなった。

また、No.71 Team KAGAYAMAはトラブルで順位こそ下げたが、17位でチェッカーを受ける。No.090 au &テルル・Kohara RTは12位、No.10 EVA RT 初号機WEBIKE TRICKSTARは14位となっている。
SUZUKI ENDURANCE RACING TEAMは18位に終わったが、ランキング2位となり、ダンロップ勢が世界耐久選手権の上位1、2位を占めた。

●レース後のコメント

世界耐久選手権チャンピオン 8耐11位
No.94 GMT94 YAMAHA
M・デ・メグリオ選手
「シーズンを通していい戦いができた。レースで得た経験をチーム・メイトとシェアしながら一緒に進化していくなんて、MotoGPではできない経験です。今回は、タイトルを争っていたSUZUKI ENDURANCE RACING TEAMの前を走ることに集中していた。レース中に電気系のトラブルがあったりして大変だったけど、タイトルを取れて本当によかった。素晴らしいレースだった」

D・チェカ選手
「GMT94 YAMAHAで3度目のタイトルがとれて本当に光栄です。耐久は本当にタフなレースで、メンタルも、集中力も大変だった。プレッシャーの中で、転倒しないでよかった。チーム・メイトに本当に感謝しています。」

N・カネパ選手
「タフなレースだったけど、本当によかった。僕らは3勝しているけど、たいへんなときも多かった。でも、諦めないでいつもやってきたことが、この結果につながっていると思う。チームをサポートしてくれたすべての人に感謝しています。鈴鹿8耐は世界でも有名なレースで、MotoGP、Moto2、ワールド・スーパーバイクのライダーが参戦するレースは他にはないです。大観衆の前で表彰台に上がれて、最高の思い出になりました」

クリストフ・グィオ監督
「鈴鹿8耐という、世界でも最高のレースのひとつでタイトルを獲得できて最高の気分です。8耐では、世界耐久選手権にエントリーしているチームだけでなく、いろんな強力なチームがでるのでたいへんなレースですが、今回はSUZUKI ENDURANCE RACING TEAMに勝つことに集中しました。そして、リスクを負わないで戦っていきました。いい仕事をしてくれたライダーに感謝しています」

8耐17位 Team KAGAYAMA
加賀山就臣選手
「まだ原因不明ですが、ヘッドライトのトラブルがあった。それまで上位を狙える5位にはつけていたが、直すのに時間がかかってしまって18位にまで落ちてしまった。その後、追い上げもうまくいかず、悔しい結果になってまった。本当は僕がアンカーを務める予定だったが、脱水症状を起こしてしまってふらふらになってしまって。それを見ていたシャリン選手が俺が行くと言ってくれたので、アンカーをお願いした。シャリン選手は、すごくよく走ってくれて、来年もぜひ走りたいといってくれた。今回は、いい結果を残したかったがトラブルを出してしまって、応援してくれている人たちに申し訳ない気持ちでいっぱいです。もう一度、チーム、ライダーを立て直して、ダンロップで表彰台に上がりたいです」

H・シャリン選手
「トラブルがなかったら、トップ5には入れたと思うので残念です。スタートもうまくいって序盤はダンロップの最上位につけていた。今回は、初めての8耐だったけどとても楽しかったし、いい経験ができた。チームはすごくよくサポートしてくれた。パドックにいるファンの人たちもとても親切で、サインをしたり一緒に写真を撮ったりして楽しかった。ダンロップのスタッフもとてもよくサポートしてくれてうれしかった。今回、8耐で走れたことは、とてもいい経験になった。来年もぜひ8耐で走りたいです」

浦本修充選手
「コンスタントに走れなくてチームに迷惑をかけてしまって申し訳なかった。でも、落ち込まずに、精進します。予選までペースはよかったので、今までの殻をやぶったかなという感じはありました。全日本のシーズン終盤へ向けてこの経験を生かしていきたいです」

8耐18位、世界耐久選手権ランキング2位
SUZUKI ENDURANCE RACING TEAM
F・ヴァンサン選手
「コメントするのも厳しい。とても難しいシーズンでした。私たちはいくつかのミスを犯してしまい、サーキットで充分なパフォーマンスを発揮することができなかった。いつも無理をし過ぎていたのかもしれない。来年は、もっと良いレースができると思う。プッシュしすぎてミスを犯してしまい、結果としてランキング2位になったと思う」

E・マッソン選手
「私たちはもっと上を目ざしていたが、クラッシュの後に速く走るのは少し難しかった。 チームは非常に良い仕事をした。ピット・ストップはすごく速かったし。我々はそれほど悪くはなかったと思う。我々はチャンピオンシップで2位になった。 本当のことを言えば、今年はもっと良い結果が欲しかったけど」

濱原颯道選手
「クラッシュをしてしまい申し訳ありません。 自分では慌てないようにと思っていたが、ライバル・チームから1周遅れだったので、無理をしてしまったかもしれない。転倒後、すぐに気持ちを切り替えました。その後もレースを続けたが、現実的に私たちの立場は、ライバルにプレッシャーをかけられるようなポジションではなかったので、安全に走りました。ミスをしてしまい、本当に申し訳ないです」


順位 選手名 チーム メーカー 周回数 タイム  
1位 中須賀克行・A・ローズ・M・ファン・デル・マーク YAMAHA FACTORY RACING TEAM YAMAHA 216 8:00'32.959  
2位 渡辺一馬・L・ハスラム・A・シャー・ビン・カマルザマン Kawasaki Team GREEN KAWASAKI 216 8:02'42.011  
3位 D・アーゲター・R・デュプニエ・J・フック F.C.C.TSR Honda Honda 215 8:01'58.784  
11位 D・チェカ・N・カネパ・M・デ・メグリオ GMT94 YAMAHA YAMAHA 210 8:01'09.016 DUNLOP user
12位 秋吉耕佑・大久保光・長島哲太 au&テルル・kohara RT HONDA 210 8:02'03.539 DUNLOP user
14位 E・ニゴン・井筒仁康・G・ルグラン EVA RT 初号機WEBIKE TRICKSTAR KAWASAKI 209 8:00'42.128 DUNLOP user
17位 加賀山就臣・H・シャリン・浦本修充 Team KAGAYAMA SUZUKI 207 8:00'58.896 DUNLOP user
18位 V・フィリップ・E・マッソン・濱原颯道 SUZUKI ENDURANCE RACING TEAM SUZUKI 207 8:02'47.751 DUNLOP user