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■ 2016/8/14 第10戦 オーストリア レッドブル・リンク
天気 気温 観客
晴れ 26度 95,000人

ザルコ選手が、王者の走りで今季5勝目







サマーブレークを終え、2016シーズンは後半戦を迎えた。第10戦の舞台は、オーストリアのレッドブル・リンク。同サーキットで行われるのは19年ぶりで、当時はA1リンクという名称だった。
レッドブル・リンクは約4.3キロの高速コース。MotoGP開催にあたって、路面は再舗装され、最終の10コーナーは安全性を高めるために改修された。
事前テストの結果から、ダンロップはフロントにソフト1、ミディアム2、リアにハード3、ハード4をチョイスした。
初日の朝は気温8度という寒さだったが、予選当日は24度の晴天に恵まれた。
ポール・ポジションを獲得したのは、目下ランキング・トップのJ・ザルコ選手(KALEX)。
「今日は暑くなり、このようなコンディションの方がタイヤは温まりやすく、自信を持って走ることができた。マシンは感触がよく、今回はいいペースで走れているので、この調子で優勝したいです」とザルコ選手。
続いて、F・モルビデッリ選手(KALEX)が自己最高の2位、T・ルティ選手(KALEX)3位と続く。
中上貴晶選手(KALEX)は、8位3列目となる。
「最後のタイム・アタックの最終セクションで少しミスをして、タイム更新できなかった。それでもトップとの差を0.5秒以内に詰めることができた。決勝レースに向けて、もう少しフロントの安定性を改善したい」と中上選手。

決勝当日も晴天に恵まれた。レースがスタートするとモルビデッリ選手が好ダッシュ。後方からA・マルケス選手(KALEX)、M・シュロッター(KALEX)選手、ルティ選手、ザルコ選手などが続き、この5台がトップ集団を形成する。中上選手は8番手につける。
レース中盤、トップのモルビデッリ選手は逃げ切りを図り、シュロッター選手、ルティ選手、ザルコ選手が追いかけていく。
14周目になるとトップのモルビデッリ選手が約1秒のリードを築く。2位争いはザルコ選手、シュロッター選手、ルティ選手の3台。
後半に入ると、2番手のザルコ選手がモルビデッリ選手に接近し、17周目にトップに浮上する。
さらにルティ選手がペースを上げ、モルビデッリ選手をパスして2位に上がり、モルビデッリ選手は3位に後退。
トップのザルコ選手はすぐにペースを上げると、1秒以上のリードを奪う。ルティ選手とモルビデッリ選手が2位争いを始める。
レース終盤、ザルコ選手は他を寄せ付けない速さを見せると3秒近いリードを奪い、今季5勝目を達成した。
2位争いには、終盤リンス選手が加わり、モルビデッリ選手、ルティ選手、リンス選手の戦いとなり、モルビデッリ選手が自己最高の2位でゴール。続いて、ゴール直前の最終コーナーでルティ選手をとらえたリンス選手が3位をゲットした。
また、中上選手は7位でチェッカーを受けた。
この結果、首位のザルコ選手と、2位リンス選手の差は34点に広がった。

●コメント

優勝 J・ザルコ選手(KALEX)
「レースウイークを通してとてもいい状態だった。スタートして最初のコーナーではたくさんポジションを落としたが、周回していくうちにいいペースをつかんだ。レースが進むにつれてさらに感触はよくなった。対照的に他のライダーは少し苦戦していた。このサーキットは大きな差をつけることはとても難しいが、モルビデッリ選手をパスしたとき、引き離せると思った。もう来週のことを考えている。体力的に2週連続は簡単ではないが、チェコでもいいレースができるようにがんばります」

2位 F・モルビデッリ選手(KALEX)
「とてもいいレースができた。期待以上の結果です。今日は、すばらしいスタートがでいて、、16周にわたってレースをリードすることができた。でもザルコ選手にパスされたときには、とてもついていくことはできなかった。最終ラップはルティ選手と激しいバトルになったが、2位を獲得でき、表彰台に立つことができた」

3位 A・リンス選手(KALEX)
「とても難しいレースでした。ずっと後方にいたので、とにかく最後までプッシュし続けた。少しずつ上位のライダーに近づき、モルビデッリ選手に追いついた。最終ラップでは限界までプッシュして、3位になれた」

7位 中上貴晶選手(KALEX)
「ウイークを通して、かなり苦戦してしまった。レッドブル・リンクは特殊なレイアウトで、セット・アップを詰められなかった。言い訳になってしまうが、2日間のテストに参加できなかったことで、テストをしたライバル・チームには後れをとった感じがする。それでも決勝ではマシンをいい状態にすることができ、7位でフィニッシュできてよかった。次のチェコでは、自分たちの力を出したい」


ルーキーのミル選手が初優勝を決める







Moto3クラスには、フロントにソフト&ミディアム、リアにミディアムM1、ハードH3を供給した。新しいH3のリア・タイヤはアルゼンチンGP以来の使用となる。
予選では、J・ミル選手(KTM)が初のポール・ポジションを獲得する。
「信じられない気持ちです。シーズン前半はあまりよくなかったので、夏休みの間に気持ちを切り替えて臨んだのが良かったと思う。明日は冷静にレースに臨みたいです」とミル選手。
続いて、首位のB・ビンダー選手(KTM)、E・バスティアニーニ選手(HONDA)が2、3位。
尾野弘樹選手(HONDA)は26位。「タイム・アタックに入ろうとしたとき、最終コーナーでフロントが切れ込んで転倒し、予選の後半でタイムを上げられなかった。良いアベレージ・タイムで走れているので、ひとつでもいい順位を狙っていきたい」と尾野選手。
鈴木竜生選手(MAHINDRA)は33位につける。「原因は分からないが、予選でエンジンの調子がおかしくなった。でも、走りの感じは悪くないので、決勝では全力でがんばります」と鈴木選手。

決勝レースは、ビンダー選手のホール・ショットで始まる。後ろからバスティアニーニ選手、ミル選手が続き、まずは、この3台がトップ・グループを形成する。
すぐに、F・クアタラーロ選手(KTM)、P・エッテル選手(KTM)なども追いつき、トップ集団は10台に膨れ上がる。
中盤の10周目になると、ビンダー選手がトップに立ちレースをリード。2位以下はエッテル選手、バスティアニーニ選手、ミル選手、クアタラーロ選手が続き、トップ争いは5台となる。
トップに立つライダーは、エッテル選手、クアタラーロ選手、ビンダー選手と目まぐるしくかわっていく。

終盤に入っても5台の混戦模様が続き、ラスト・ラップはミル選手が先頭で突入。ミル選手は、ビンダー選手、バスティアニーニ選手とトップを入れ替えていくが、コース後半に入るとミル選手が前に出てそのままチェッカー。ルーキーのミル選手が初優勝を決めた。
続いて、ビンダー選手、バスティアニーニ選手が2、3位となった。
一方、ランキング2位につけるJ・ナバーロ選手(HONDA)は後方からトップ集団を猛追していたが、19周目に転倒リタイア。ランキング3位のR・フェナーティ選手(KTM)は、チームの規則違反のためにチームから出場停止処分を受けて欠場した。この結果、首位のビンダー選手は、ランキング2位のナバーロ選手に67点差となった。
尾野選手は後方から追い上げて、15位ポイント圏内でゴール。鈴木選手は序盤に転倒リタイアした。

●コメント

優勝 J・ミル選手(KTM)
「信じられない気持ちです。ポール・ポジションからスタートして初優勝するなんて。パーフェクトなレースができた。先頭に立って、ライバルの逃げ切りを許さなかった。終盤、集団の中で様子を見て、最後に前に出てアタックして勝つことができた。この優勝をチーム、家族、そしてルイス・サロム選手に捧げたい」

2位 B・ビンダー選手(KTM)
「この結果には満足している。レース中、何度かはらんでしまったけど、なんとかトップ集団に留まることができた。今日はマシンが少し変で、アクセルを開けるといつもより遅い感じがした。最後は、ミル選手にアタックするために、バスティアニーニ選手のインに強引に入ってしまった。彼には悪いことをしたと思う。でも、勝ちたかったんだ。ライバルたちの結果を見ると、2位はいい結果だよね。僕は毎戦、第1戦目みたいに何も恐れず勝ちに行くという気持ちで戦っている」

3位 E・バスティアニーニ選手(HONDA)
「今日は速さがあったので優勝したかった。でもビンダー選手のブレーキングはとても強く、彼とのバトルは簡単ではなかった。最終ラップの4コーナーでハード・ブレーキングをしたけど、彼はイン側に入ってきたので僕ははらんでしまった。その件については、ビンダー選手が謝罪してきたので受け入れた。今日は勝てたと思うのでとても残念だけど、これもレースです。最終ラップのバトルでもっと強くなるために、もっとブレーキングをよくしたい。マシンはシーズン前半に比べれば、かなりよくなってきた。レースウイークの最初から、すべてのサーキットで速く走ることができるようになった」

15位 尾野弘樹選手(HONDA)
「ピットに戻ってくるまで16位だと思っていたので、15位でポイントを獲得することができてよかった。昨日の予選の転倒で、すべてが台なしになった。8列目からスタートして、大集団の中で前に出て行くことができた。朝のウォーム・アップでフロントのセッティングを変えたことで、集団の中のバトルでもハード・ブレーキングできた。予選グリッドがよければ、もっと前でフィニッシュできたと思う。次のチェコでは、今回のような失敗をしないようにしたい」

リタイア 鈴木竜生選手(MAHINDRA)
「エンジンや車体の調子はよくなって、いい感じでレースに臨んだ。でも、後方からのスタートになったので、集団の中で走ることになり、接触を避けるために転倒してしまった。予選の結果が悪かったのがよくなかった。次のブルノでは、予選からしっかり走りたい」


順位 選手名 チーム メーカー タイム  
1位 J.Zarco Ajo Motorsport KALEX '37.34.180 DUNLOP user
2位 F.Morbidelli Estrella Galicia 0,0 Marc VDS KALEX '37.37.238 DUNLOP user
3位 A.Rins Paginas Amarillas HP40 KALEX '37.37.556 DUNLOP user
7位 中上貴晶 IDEMITSU Honda Team Asia KALEX '37.44.358 DUNLOP user
順位 選手名 チーム メーカー タイム  
1位 J.Mir Leopard Racing KTM '37.23.325 DUNLOP user
2位 B.Binder Red Bull KTM Ajo KTM '37.23.604 DUNLOP user
3位 E.Bastianini Gresini Racing moto3 HONDA '37.23.756 DUNLOP user
15位 尾野弘樹 Honda Team Asia HONDA '37.36.164 DUNLOP user

第10戦終了時点

順位 選手名 チーム メーカー ポイント  
1位 J.Zarco Ajo Motorsport KALEX 176 DUNLOP user
2位 A.Rins Paginas Amarillas HP40 KALEX 142 DUNLOP user
3位 S.Lowes Federal Oil Gresini Moto2 KALEX 121 DUNLOP user
順位 選手名 チーム メーカー ポイント  
1位 B.Binder Red Bull KTM Ajo KTM 179 DUNLOP user
2位 J.Navarro Estrella Galicia 0,0 HONDA 112 DUNLOP user
3位 R.Fenati SKY Racing Team VR46 KTM 93 DUNLOP user